みかんの皮の色が濃いものを
選ぶといいニャ!
「みかんの色は?」と聞かれると、何色をイメージしますか?
多くの方は、みかん色(オレンジ色)を思い浮かべると思います。
実はみかんは最初からみかん色(オレンジ色)ではありません。5月頃、白い小さな花が散ったあとにできるみかんの赤ちゃんは、緑色をしています。
緑色をしているみかんは、なぜみかん色(オレンジ色)に変化するのでしょうか。
ひとつは、色素の影響があります。
果物や野菜には、クロロフィル(緑色を発色する色素・葉緑素)やカロテノイド(赤や黄色を発色する色素)の成分が含まれており、これらの2つの色素が一緒に存在しています。みかんは暖かい季節になるとクロロフィルが盛んに光合成を行うため、緑色をしたまま成長していきます。
季節が変わり、気温に寒暖差がでてくる頃になるとクロロフィル(緑色の色素)が分解され、代わりにカロテノイドの持つ色(赤や黄色の色素)があらわれます。このカロテノイドによって、みかんは深い緑色からみかん色(オレンジ色)に色づいていきます。これは、秋になるとモミジが綺麗に色づく紅葉と同じ現象になります。
近年の温暖化による影響で、昼夜の気温差があまりない秋が訪れる年は、みかんの色づきが遅くなります。その結果、食べ頃になる(熟す)のも自ずと遅くなるため、気候(気温)もとても重要になります。
その他にも、果実をつける木の場合、果実を動物に見つけてもらい、おいしそうに思ってもらえるか(食べてもらえるか)が重要になるため、目立つように濃い色の実をつけようとします。
それは自然環境の変化があった場合、子孫を残し生き残ることができるよう、動物たちに出来るだけ遠くに種(タネ)を運んでもらうための工夫をしているからです。
これらのことより、太陽の光をたくさん浴びて光合成をしっかりと行っているみかんほど、皮の色がより濃くなります。あわせて果肉も色づくため、甘みが増すと言われています。
おいしいみかんと出会うために、皮の色が濃いものを選ぶのがポイントです!